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![]() 「東北コットンプロジェクト」 ![]() 震災から4ヶ月。津波にのみ込まれ、海水のヘドロで覆われた殺伐とした地が緑に変化してきている。雑草であれ草木の緑には生気が感じられる。草はたくましく生長するのに作物にとっては塩が害を及ぼし、枯れたり、根腐れをおこしてしまう。とてつもなく広い地域がその塩害の問題を抱えている。綿花は塩分を吸収しながら育つ数少ない植物で、綿を育てるプロジェクトが進行している。その畑の一つを訪ねた折、農家の方やボランティアの方々と少しの時間一緒に苗植えの手伝いをさせていただいた。一本一本、復興の願いを込めて。一帯が手付かずの中にいると、耕された畑には暖かい生活の営みが感じられる。8月には淡い黄色の美しい花を咲かせてくれることだろう。 ![]() 大正紡績・近藤部長の指導を受けながら綿の苗植え作業。 ![]() ![]() ![]() More馬見丘陵公園ダリヤ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 28日、景気浮揚策の一環として高速道路の通行料上限1,000円のシステムがスタートした。それによる混雑を避けたわけではないが、週末に吉野郡十津川村を訪ねた。十津川村は日本一大きな村として知られ、日本百名湯にも選ばれている十津川温泉があり、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産に登録された地でもある。地名としての知名度は高いが、私には、山深く、同じ奈良県に住みながら遠いというイメージがある。五條市経由で十津川村に入ることにした。五條市から十津川村温泉までは車で約2時間かかるということである。1時間ほど走ったところに谷瀬(たにぜ)の吊り橋(高さ54m、長さ297m)がある。高いところは苦手だが、挑戦してみることにした。途中で引き返したくなるくらい恐怖を感じたが、往復10分余りかかったであろうか、こわごわ渡り終えることができた。この吊り橋は、下を流れる十津川にかかっていた木の橋が何度も大水で流されてしまうところから、地元の人たちがお金を出し合って造ったということである。この吊り橋を渡って子供達が学校に通ったと聞くと、胸にジーンとくるものがある。ひと息ついて十津川温泉に向かった。新しく開通した道路や深い谷に架かった橋、近代的なトンネルもあれば照明に年代を感じさせる古びたトンネルもある。高速道路のような快適に走れる区間があれば、車が対向できない曲がりくねった山道もある。変化に富んだ道は疲れるというよりむしろ楽しい。約1時間ほどで十津川温泉についた。道中でも気付いていたことだが、桜が満開である。桜の頃がいいと聞いてはいたが、少し時期は早いが仕方ないと思っていたのにどうしてだろう、と訊ねてみると、この辺りは和歌山に近くて暖かく、雪もほとんど無いという。魚は新鮮で、潮風を浴びたみかんなど、果物もおいしいという。冬は寒さの厳しい山村と抱いていたイメージは大きく覆された。翌日、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産にもなった熊野参詣路小辺路の石畳の道を少し歩いた。修験道の修行の道であり、熊野三山、高野山、吉野・大峰の霊場を結ぶ参詣道であることを思うと遊び半分で歩くのが恐れ多い気もする。せめて熊野三山の奥の院ともいわれる玉置神社にお参りすることにした。境内一円には樹齢3000年と推定される神代杉(じんだいすぎ)など県の天然記念物である杉の巨木群がある。屋久島の杉の巨木は誰もが知るところであるが、奈良にもこんな大きな杉の木があるとは知らなかった。十津川は、十の川というところから地名がついたのであろうか、と思うくらい清らかな川が印象的なところ。川沿いを走りながら、野猿や雉にであったり、不意に、高いところから流れ落ちる滝が現れたりする。道路整備が進み交通の便はさらに良くなるであろうが、生き物たちへの影響を考えた工夫は欲しい。自然があまりに印象的で、飾り気の無い暖かい人々との出会いを忘れそうになった。 ![]() 小泉政権誕生の際の過熱報道の経緯があり今回の自民党総裁選の報道は慎重なところに、大手証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻や三笠フーズの汚染米流通問題、さらに中国で生産された有害物質メラミンの混入した食品の国内流通問題が広がる気配と、総裁選の話題もかき消されがち。景気回復を第一に訴える最有力候補、麻生氏に対し、小池百合子氏が掲げるのはサスティナビリティー、日本の持続可能な社会作り。サスティナビリティーという言葉は、1987年の国連の「環境と開発に関する委員会」の報告書で Sustainable Development という言葉が用いられ、広く認知されることになった言葉。定義は「将来世代のニーズを満たす能力を害することなく、現世代のニーズを満たす開発」。ロハス(LOHAS:Lifestyles of Health and Sustainability 健康と地球環境を考え、将来に渡り持続可能な社会を願う生活スタイル)という言葉が広まり、より身近になった。![]() この夏の休暇を、和歌山県紀伊田辺で数日過ごした。田辺市といえば、南高梅で名高いみなべ町とともに梅づくりの盛んなところ。数多くの海洋生物が生息する天神崎がある。開発されそうになったその地を募金で買い取り、日本のナショナルトラスト運動の先駆けともなった。また、植物や菌類の研究で知られる南方熊楠(1867〜1941)が、アメリカやイギリスからの帰国後、住まいとした地。植物などの採集、研究に明け暮れた熊楠であったが、明治政府が打ち出した神社合祀令に異議を申し立て、払い下げ伐採される神社林を保護しようと精力的に自然保護運動を行った。今、我々を取り巻く自然環境は加速度的に悪化し、資源枯渇の不安もある。これまでの暮らしのツケが降りかかってきている感は否めない。ある報道番組のなかで、「40年、50年先のことを考えて政治をおこなう」という政治家の発言があった。政治は長期的に考えなければならないということだが、資源や環境のことを考えれば、50年は遠い先のことではない。それ以降の日本の姿、地球の姿はどうだろう。22日には自民党総裁選の投票が行なわれる。続いて衆議院の解散総選挙となる様相。日本の首相は誰がなっても変わらないというが、そうは言っていられない。 ![]() 近畿地方の梅雨明けも間近。気象庁によると近畿地方の平年の梅雨明けは7月19日頃とのこと。一足早く梅雨の明けた四国、高知を訪ねた。異業種グループの県外研修として、環境をキーワードの一つとする企業を訪問した。伊丹空港を発ち、高知空港に着くとそこは『高知龍馬空港』とあった。平成15年に高知空港が愛称化されたという。空港からはレンタカーを借りて県内を廻る。ドライバーはグループの代表でもある製材業の喜多氏。喜多氏にかかれば、慣れない車もたちまち手足のように一体となり、我々を快適に運んでくれる。初日は高知県の東部、高知市から東へ約50km、ゆずで村おこしに成功した馬路村にある(株)エコアス馬路村さん。馬路村と民間との合同で出資・経営するいわゆる第三セクターの会社。土佐湾に流れ込む清流、安田川に添って県道12号線を遡ること約30分。人口1000人余りは高知県の市町村で2番目に少なく、村の面積の96%は森林という小さなまち。この辺りは日本三大美林のひとつともいわれる魚梁瀬杉(やなせすぎ)の産地である。 木を育て、森を守り、そして森を有効活用して永遠の森づくりをめざすという。間伐材を使い、木のバッグやうちわなどに製品化し、自ら都会のショップにも売り込む。森再生のひとつのモデルといえる。翌日は、高知市の西約15km、こちらも清流、仁淀川がまちの中を流れる日高村にある(株)ヘイワ原紙さん。かつては、今は見ることも無くなった謄写印刷(ヤスリ版の上に原紙を置き、鉄筆で文字や柄を描くガリ版印刷)の原紙を製造されていた。今、その技術を生かし、紙おしろいや脂取り紙など、紙や不織布に塗工し、さまざまな新しい商品を生み出しておられる。開発された製品の中には、ヘリウムガスの抜けない紙ふうせんもある。自然界での分解を考え、生分解性のインクやのりを使用している。今日のヘイワ原紙がある陰には、設備導入などで、異業種交流での人との大切な出会いがあるという。無風状態の空を上へ上へと舞い上がる紙ふうせんを見守りながらヘイワ原紙さんを後にした。![]()
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